宮城県「原発」県民投票の直接請求運動が法定署名数を突破しました

自治体ごとにまとめられた署名簿(中間報告会にて)

「女川原発再稼働の是非をみんなで決める会」は11/21に記者会見を行い、現時点での署名数が57,294筆に達して法定署名数(※約4万筆。正確な数字は12/1に確定)を上回ったと発表しました。

会から公表されている署名数を見ると、署名開始から一ヶ月の11/2時点では17,105筆、それから二週間後の11/18には38,255筆、そして11/21には57,294筆と、加速度的な勢いで伸びを見せています。受任者に預けた署名簿の大半が最終週以降に事務局に届くであろうことを考え合わせると、最終的な署名数は会が目標として掲げる10万筆に届く勢い、場合によってはさらに大きなうねりを生んでいくことすら期待できます。

原発立地自治体であり、福島県の隣県でもある宮城県の有権者の、再稼働に対する問題意識や自分たちで決めたいという思いの広がりと高まりを感じさせます。

●2週間で2%を突破した女川町

署名活動でとりわけ驚異的な動きが起きているのは、原発立地自治体の女川町です。女川町の有権者は5,704人。署名開始2週間で2%の115人を突破し、1ヶ月で10%に当たる570人強の署名が集まったたため、目標を20%に上方修正したとのこと。県議選の投票率が50%そこそこであることを考えると、有権者の20%が署名をするということは地元の県議にとって大変なインパクトのある数字と言えます。

●街頭での署名の反応のよさ

街頭での署名集め

11/3に仙台の震災復興記念館で行われた中間報告会では、報告の一つとして「街頭での署名が有効である」こと、仙台駅近くの平和ビル前での署名活動の回数を増やすことにしたことがあげられていました。利害の絡む原発立地県なので、人目を気にせずに署名できる戸別訪問が重要視されていたが、街頭署名での反響も予想以上に大きかったとのこと。「平均1分で1筆とれる」という街頭署名の反応の良さは、他の署名や他地域で原発県民投票の直接請求の署名活動と比較しても特筆すべき点と言えます。

●宣伝カーを二台に増やす

署名だけでなく、カンパの集まり等も想定以上で、11月からは宣伝カーの台数を一台から二台に増やし、さらなる浸透を図っているとのこと。

●メディア報道

メディアでの報道も活発で、推定購読者数が人口の約5割と言われる河北新報始め、新聞各紙の報道の他、テレビ放映もなされ、広範囲にわたる意識喚起に一役買ってる模様です。

「県南での広がり」や「若者への訴求」など、中間報告会の際にはいくつかの課題も挙げられていましたが、現時点ではそうした個々の課題設定が霞んでしまうほどの民意の盛り上がりが起きつつあるように見受けられます。

⚫今後の展望

●署名期間とその後のスケジュール

署名ができるお店を引き続き募集している

署名期間は2018 11/2〜 12/2ですが、丸森町については町長選があるため11/14で一旦署名禁止になり、町長選があった場合は12/17、無投票なら12/12ないし12/13から署名が再開されます。

いずれにせよ、署名簿は12月中には選管に提出され、県民投票条例案は早ければ2019年2月の県議会定例会で審議・採決が見込まれます。

●東北電力の方針

東北電力は女川原発の今後の運転について以下のように述べています

女川原発1号機 廃炉
女川原発2号機 2020年の運転再開を目ざす
女川原発3号機 できるだけ早く審査の申請をしたい
女川原発4号機 不明

女川原発2号機は来年(2019年)春には原子力規制委員会の新規制基準をクリアすることが見込まれており、その後は地元同意を得て2020年の運転再開というのが東北電力のシナリオです。県民が現実的に再稼動を意識するこの時期に、県民投票運動が起きている意義は大きいと言えます。また、今年11月には、県議選も控えており、県議会議員にとっても意識せざるを得ないタイミングと言えます。

●知事の意見の変化

村井宮城県知事は2013年の記者会見では(川勝静岡県知事が静岡県での県民投票に関して賛成の意見を示した際に)、記者の質問に対して、あくまで一般論としながらも「知事と議会で議論して決めるべき」という旨の発言をしています。

今年11/5の知事記者会見では、「署名が集まれば粛々と手続きを進める」と述べたのみで、県民投票への賛否については言及していませんでした。

11/21づけの報道によると、知事は今回の法定署名数突破を受けて、「選挙管理委員会とも十分調整を図りながら、手続きなどに瑕疵がないよう万全を期したい」とコメントしました。発言のトーンに若干の変化が見て取れます。

⚫まとめ

多々良代表はこの県民投票運動について「県民の自己決定権を求める運動」「県民から待たれていた運動」と表現されています。その言葉の通り、宮城県の方々の当事者意識の切実さが、少なくとも現時点での署名数からは読み取れます。その民意の重みを知事や議会が受け止め、県民投票が実現できるように、さらに大きく署名数を伸ばし、署名数に現れていない裾野の広がりまで可視化できるような運動が展開されていくことを期待したいと思います。当会は引き続き本直接請求の動きを注視し、お知らせし、また可能な支援を行っていきます。

記者会見のプレスリリース全文(「みんなで決める会」のFBページが開きます)

(鹿野)

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