住民投票で切り拓いた、ドイツ初・市民電力会社の設立: 第一回 映画「シェーナウの想い」レポート

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都民投票のスタッフだった大芝健太郎氏が、映画「シェーナウの想い」の舞台となったドイツのシェーナウ市を訪れ、関係者にインタビューを行いました。「住民投票で切り拓いた、ドイツ初・市民電力会社の設立」と題して、3回に分けてレポートを掲載します。第1回目ではまず、映画「シェーナウの想い」を紹介します。


Schönau「シェーナウの想い~自然エネルギー社会を子どもたちに~」これは、私がドイツに行くきっかけの一つにもなった映画だ。ドイツ南西部のSchwarzwald(シュバルツバルト:黒い森の意)の広大な樹林帯にある「シェーナウ」。人口2500人の小さな町が、その舞台となっている。ごく平凡な町が、2回の住民投票を経て民意に従い、地元の電力独占企業から独立。市民が再生可能エネルギーの電力会社を設立するまでを描いた、鮮烈なドキュメンタリーである。

発端は1986年、絶対に起こらないとされていた原発事故がチェルノブイリで起こり、2000キロ離れたシェーナウにも放射性物質が飛来。子どもを外で遊ばせることや、庭の野菜を食べることができなくなった。問題意識を持った地元の親たちが「原発のない未来のための親の会」を立ち上げる。その中の一人、ウルズラ・スラーデックさんは「正直言うと、事故が起こるまで、原発について真剣に考えたことなんてなかった」と語る。日本人の大半も、そうなのではないだろうか。

彼女たちは地元の独占企業、ラインフェルデン電力会社(KWR)に要求を出した。それは、「脱原発」「エコ電力の買い取り価格引き上げ」「節電を促す電気料金プラン」の3つだ。しかし、他の電力会社を選ぶ余地のないこの地域では、KWRは自ずと強気になる。彼らの要求は冷たくあしらわれた。

そんなKWRのシェーナウ市との契約が、4年後にいったん切れる。警戒したKWRは、前倒しの更新が行われた場合、市に10万マルク(約500万円)を提供するという魅力的な提案を持ちかけた。反対派住民は、彼らに代わって市に同額を渡せるよう、わずか数週間で集めきってみせた。だが市議会では市長と保守政党が賛成にまわり、前倒しで契約することが決まってしまう。しかし反対派は諦めることなく、住民投票を要請。最終的には投票によって決められることになった。

前倒し契約の反対派は、有権者に関心を持ってもらい理解を得るために、Tシャツを作ったり、チラシを配ったりした。バンドを組み、自分たちの想いをビートルズの曲にのせて伝えた。一方、KWR側は「もし、電力網が住民側に渡れば、シェーナウの明かりは消え、仕事はなくなるだろう」と不安をあおる。住民は賛成・反対に分かれ、家庭や市議会の中だけでなく、町のいたる所で「電力議論」がなされた。そして1991年10月27日、住民投票の結果は、反対派が55.7%で賛成派を上回り、前倒し契約は取り消さることとなった。

シェーナウの住民グループは「シェーナウ・環境にやさしい電力供給のための支援団体」を発足し、全国の支援者に情報を発信。電力セミナーを毎年企画して、多くを学び、また励ましも受け、ついに住民発のシェーナウ電力会社(EWS)が誕生する。

その翌年の1995年、シェーナウの今後の電力供給会社が、市議会で決定されることになった。議員の過半数はEWS側だ。「電力供給の認可契約をEWSと結ぶ」という議案に対し、賛成6、反対5でこの議案は可決される。しかしKWR側はあきらめない。「住民に信を問いたい」として、2度目の住民投票に持ち込んだ。

この住民投票には、お互い非常に力が入った。チラシは毎週両者から配布され、紙面上でも大いに議論が交わされた。KWR側は不安を駆りたてることに成功し、住民の中には「素人では、今までのように確実に電力を供給できないのでは?」と考える人もあらわれた。

一票が結果を左右するこの住民投票では、住民全員に働きかけることが重要である。EWS側は多くの人に集会場に来てもらおうと、民族音楽会、老人会、医師による講演会などを開催。オリジナルのロックミュージックも作った。持ち上がった企画を一つずつこなすと同時に、戸別訪問も精力的に行われた。住民は、忙しい中でも説明に来た人を家の中にまで招き入れ、熱心に話を聞いた。そして、ついに運命の1996年3月10日がやってくる。投票率は国政選挙を上回って約85%にまで達し、結果は僅差でEWS側が過半数を得た。歓喜に沸き抱擁し合うEWS側住民。彼らの頬を伝う涙に、長かった道のりの苦労が透けて見える場面だ。

KWR側だった市民、ハーゲンナッカーさんは言う。「KWR側が勝つことを想定していました。正直に言うとある程度確信がありました。わずかな差での(EWSの)勝利でしたね。今となってみれば、それがシェーナウにとって逆に良かったと思います。EWSが長年やってきたことは、この地域にとって高く評価されるべきだからです。そして実際に良い評価を得ています。」

1997年から、シェーナウの電力網はEWSが管理している。収支面でも環境面でも順調で、電力供給は安定し、料金には競争力がある。そして、原子力・石油・石炭を全く使わないエコ電力を供給している。

政治家に任せるのではなく、運動のリーダーに任せるのでもない。市民が戸別訪問などを重ね、一人、また一人と仲間を増やす。そうしてシェーナウは、町全体でとことん議論を重ねた。住民投票の結果を尊重し、賛成派も反対派も共に歩んでいく姿は、私たちに共感を呼び起こし、希望と力を与えてくれる。

無料で上映会などもできるDVD貸出窓口などはこちら↓
http://www.geocities.jp/naturalenergysociety/


第2回>>


プロフィール
大芝健太郎(27)旅するジャーナリスト
スイス、リトアニア、ブルガリアなど、ドイツを中心にヨーロッパの住民投票・国民投票を現地取材。「原発」国民投票賛同人。
Blog: http://shibaken612.blogspot.com

2014年4月24日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:その他

[4/20東京新聞掲載] アースデイ東京での模擬国民投票

東京新聞に、アースデイ東京2014で当会が実施した模擬国民投票(シール投票)についての記事が掲載されました。

〇2014年4月20日(日)東京新聞 朝刊

「エネ計画 あなたの賛否は 市民団体、都内で模擬国民投票」(東京新聞のサイトに移動します)

20140420tokyo-shinbun

(↑クリックすると拡大表示されます↑)

なお、最終的な集計結果は、当会のレポート<「アースデイ東京2014」でエネ計画の是非を問うシール投票を実施>からお読みいただけます。

2014年4月23日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:ニュース 資料

「アースデイ東京2014」でエネ計画の是非を問うシール投票を実施

4月19日(土)、20日(日)の二日間にわたって開催された「アースデイ東京2014」に<みんなで決めよう「原発」国民投票>のブースを出展しました。

アースデイ東京への出展は今年で3年連続になりますが、今回は模擬国民投票(シール投票)の実施を出展の目玉としました。テーマは「4月11日に閣議決定された『エネルギー基本計画』、賛成?反対?わからない?」です。

以下に、模擬国民投票(シール投票)の結果を発表します。

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・2日間合計 賛成 101 、反対 1093、 分からない 139
  ・1日目(4月19日)賛成 44 、反対 427 、分からない 60
  ・2日目(4月20日)賛成 57、 反対 666 、分からない 79

計1333人の方に投票にご参加いただきました。この参加人数は、私たちがこれまでに行ってきたシール投票の中で最多です。

投票に使用したボード

投票に使用したボード

企画段階では、過去にシール投票で問うてきた「原発の是非(賛成?反対?)」や「原発の是非は誰が決めるべき?(専門家?政治家?国民?)」と比べて、「エネルギー基本計画の是非」は分かりにくく参加者が少ないかもしれないという懸念もありましたが、杞憂に終わりました。

参加者が多かったのはもちろん嬉しいことですが、一番大切なのはその数ではありません。今回のシール投票では、(1) 知ってもらう (2) 考えてもらう (3) 話してもらう――この3つをいつも以上に心がけて、みなさんに接しました。

ときおり「国民投票・住民投票はただの多数決だから良くない」という理由で私たちの会の活動に反対する人がいますが、これは全くの誤解です。

スタッフの説明を聞き、投票先を考える参加者

スタッフの説明を聞き、投票先を考える参加者

国民投票・住民投票の本質は、有権者が投票用紙を手にすることによって、問われている課題を「自分ゴト」として捉え、メディアや市民運動などから情報を得て、自分なりに考え、他者と対話をすることにあります。私たちは、模擬国民投票(シール投票)を体験することによって、みなさんに国民投票・住民投票の本質的なところを簡易的にでも実体験してもらいたいという思いで、今回の企画に取り組みました。

「知ってもらう」と「考えてもらう」をより促すために、「エネルギー基本計画の主なポイントと賛否」というA4一枚の資料(クリックするとPDFファイルが表示されます)を作成して、投票をする人に配布しました。投票ボードの前でじっくりと資料を読み込む人たちの姿を目にすることができて、とても嬉しかったです。また、「こんな大事なことが4月11日に決められていたなんて知らなかった」という声もいくつも寄せられました。

ブース全景、署名も集まっています

ブース全景、署名も集まっています

アースデイ東京には親子で来ている方も多く、小さな子どもがシールを貼る場面もありました。シールを指に付けてどこに貼ろうか迷っているお子さんに向かって、母親が「自分で考えて決めてよね!」と言っている状況を、何度も目にしました。

当会の賛同人でもあるマエキタミヤコさん(サステナ代表)は、住民投票を「民主主義の学校」と評していましたが、迷って考えてシール投票をすることによって、子供たちにも少しは教育的な効果があったのではないかと思います。

投票を終えた人には、「どのような思いで賛成にしたのでしょうか?」「反対にしたのは何故ですか?」と、可能な限りスタッフが話しかけるようにしました。こう尋ねると、「賛成」の人も「反対」の人も、「わからない」の人も、みなさん真摯に思いを語ってくれました。

国会議員にハガキを書くことの呼びかけ

国会議員にハガキを書くことの呼びかけ

私たちは3年連続でアースデイに参加していますが、ブースに立ち寄ってくれる人たちの原発問題に対する意識が変わってきているのではないかと感じました。

事故の翌年は、怒りや憤りの感情に任せて反対を声高に訴える人が多かったように思います。しかし今回は、「賛成に票を入れた人はどういう理由なんでしょう?」「あなたはどう思いますか?」という質問を受けることが多く、自らと異なる意見を知り、対話をする姿勢が強く見られる方が多かったと思います。

事故から3年が経ち、「原発問題は風化しつつある」という見方もあります。しかし実際には、一種の「発熱状態」が終わりつつあるだけなのではないでしょうか? 自らの感情から少し距離をとってこの問題を考えていくことによって、「対話によって自分たちで決定していく」ための土壌が、いま徐々に整いつつあるのかもしれません。

二日目の結果ボード

二日目の投票結果ボードを持ち、スタッフで記念撮影(左から、賛成、反対、分からない)

出展ブースでは、模擬国民投票(シール投票)の他にも、署名集めや、国会議員にハガキを出すことの呼びかけも行いました。いただいた署名の数は、1日目271筆、2日目220筆、合計で491筆でした。

*今回行われた模擬国民投票(シール投票)の結果は、国民の意見を正確に代表するものではありません。正確に代表させることは、本当の「原発」国民投票が実現できたときにのみ、可能になります。また、無作為抽出で参加者を選んだわけではありませんし、アースデイ東京に参加している人だけが対象になりますので、一定のバイアスが係っていることをお断りしておきます。

なお、4月20日(日)には、東京から遠く離れた奈良県でも、ならコープが主催した「アースデー2014inなら」に「原発」国民投票のメンバーが参加し、会場入口のところでチラシ配りと署名活動を行いました。

(文責・鹿野)

奈良のアースデイにて

「アースデー2014inなら」にて


賛同人、署名者のみなさんへの御案内(2014-4A)

みんなで決めよう「原発」国民投票の事務局から、
以下5点お知らせを致します。

■Topics
□ アースディ東京(代々木)スタッフ募集のお知らせ
□ 新しい「エネルギー基本計画」が閣議決定されました
□ 国民投票法が成立の見通し
□ 活動報告
□ 活動予定

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◆ アースディ東京(代々木)スタッフ募集のお知らせ
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 4月19日・20日 代々木公園での 「アースディ東京」に
今年もブース出展します。ぜひお気軽に、お立ち寄りください。

 よかったら短時間でも ブーススタッフをお手伝いいただけませんか? 
来場者の方と、お話するのも楽しいですよ。
可能な方はメールでご連絡いただけると幸いです。
飛び入り参加もOKです。

 今回の「原発」国民投票」のブースでは
シール投票を呼び掛けたいと思います。
設問は、いま旬の話題の「エネルギー基本計画」。

 質問「閣議決定されたエネルギー基本計画に、
    あなたは賛成?反対?わからない?」
   の3択でいく予定です。

 アースディに来ている方々は、比較的環境意識の高い方が多いと思いますが
それでも、 
「エネルギー基本計画ってなに?」「閣議決定ってなに?」
という方も、多いと思います。
主な賛成意見反対意見を対比させた、オリジナルのチラシを配布しつつ、
問題提起をします。
そして、今一度、原発問題を風化させることなく、自分たちのこととして
継続して考えていく人を、少しでも増やしたいと願っています。

 他に、オリジナル缶バッチ・オリジナルTシャツ・ブックレットなどの販売も。
ゆるキャラな缶バッチ、好評をいただいています。

ブース位置:ケヤキ並木 Eグループ、No.N1
イベントスケジュール:http://www.earthday-tokyo.org/2014/
(ヨガ、ペットボトルキャップで石油、デニス・バングスさん、
 トーク、ライブなど、盛りだくさん)

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◆ 新しい「エネルギー基本計画」が閣議決定されました
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 はたして、民主的なプロセスを経て 閣議決定されているでしょうか?
わたしたちが民意を示す方法のひとつとして、原発国民投票が
必要だと感じます。

 パブリックコメントでの
「原発の今後のあり方についての国民投票をすべきである」という意見と
それに対する考え方が、HPでもアップされています。
http://kanagawa.kokumintohyo.com/?p=3955
ぜひ、ご覧くださいませ。

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◆ 国民投票法改正案、今国会で成立の見通し
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 与野党7党が衆院に国民投票法改正案を共同提出し、
今国会で成立の見通しです。
「三つの宿題」と言われている
(1)公職選挙法の選挙権年齢や民法の成人年齢の「18歳以上」への引き下げ
(2)公務員の政治的行為の制限緩和
(3)改憲以外への投票テーマ拡大-
原発国民投票は、この(3)に、影響を受けます。
今後のニュースに注目していきましょう。

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◆ 各地の活動報告
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☆4月15日:岐阜県で初めての街頭署名活動を、賛同人有志が行いました。
http://tokai.kokumintohyo.com/?p=749
近隣の賛同人のみなさま、ぜひ、ご協力お願い申し上げます。

☆4月6日:第5回北千里駅前チャリティーフェスタに参加。
東日本大震災復興支援イベントです。
ブースでの署名・チラシ配布・書籍販売、ステージでのアピールを行いました。
http://kokumintohyo.com/osaka/archives/1313

☆4月15日:大阪造幣局桜の通り抜けアピールを実施。
大阪の春の風物詩、造幣局桜の通り抜けの来場者に向けて、
街頭署名・チラシ配布を行いました。
http://kokumintohyo.com/osaka/archives/1334

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◆ 今後の活動予定
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☆千葉で連続講座を開始
市民の、市民による、市民のためのエネルギー講座
http://kokumintohyo.com/schedule

☆奈良で賛同人会が発足予定
あらためて、奈良県の賛同人の方々に、メールでお知らせが届きます。
よろしくお願い申し上げます。

会報「ミント(MINT)」第1号発行のお知らせ

201404016この度、会報誌を発行いたしました。

第1号の特集は、運営委員による座談会です。原発事故から3年が過ぎました。今この時点から見る「原発」国民投票運動の「これまでとこれから」がありのままに語られています。

「ニュース&トピックス」では、この会だからこその視点で注目する、世界のニュースを取り上げました。また、「レポート」では、各地域の個性が光る多様な活動をご紹介しています。

会報の愛称「ミント(MINT)」は、みんなで決めよう「原発」国民投票の名前の中にあるアルファベットから考えました。みんな(MINna)の“MIN”と投票(Tohyo)の“T”です。

ミントは、爽やかな香りとクールな味わいのハーブ。私たちは、ミントのように爽やかな気持ちと、冷静(クール)な頭で、引き続き活動を続けていきたいと思います。そして、読者のみなさまに、リアリティーのある活動状況をお伝えできるよう、スッキリと分かりやすい会報の作成をこれからも心がけます。

4月初めに、会員の方へ会報をお届けしましたが、どなたにもご覧いただけるようPDFファイルを添付いたします。ぜひ、みなさまご一読ください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。

会報ミント第1号前半(PDFファイル、P1-6)

会報ミント第1号後半(PDFファイル、P7-12)

「東電テレビ会議 49時間の記録」の上映会を行いました

<みんなで決めよう「原発」国民投票>の埼玉県賛同人会では、『東電テレビ会議 49時間の記録』(2013年、製作:OurPlanetTV)の上映会を開催しました。上映会スタッフより、報告を兼ねてこの記録映像の紹介をさせていただきます。なお、記録映像の詳細や今後の予定については、『東電テレビ会議 49時間の記録』の公式サイトをご覧ください。


touden49_photo22014年4月6日(日)、さいたま市にある武蔵浦和コミュニティーセンターで上映会を行いました。午前と午後の2回上映し、来場者は合計50名でした。若い人が少なかったのが残念でしたが、長時間の上映にも関わらず、皆さん最後まで熱心に視聴され、約半数の方がアンケート用紙に感想を寄せて下さいました。

映画は福島第一の現場と本店、オフサイトセンター、福島第二などいくつかのモニターの不鮮明な映像が並んでほとんど動きがなく、音声だけが頼りの異色のドキュメンタリーです(どこの誰が話しているのかが表示されるので、映像も必要です)。

会議で交わされる会話からわかるのは、私たちがテレビや新聞などの報道から得る情報から想像していたことと、実際に起こっていたこととのずれです。ヘリによる水の投下、海水注入、輪番停電――それらの背後で、こんな会話が交わされていようとは。事故に備える危機管理意識のなさが、露わになったのだと感じざるを得ませんでした。官邸や保安院、自治体によって操作される情報。その背景に、人命最優先とは違ったレベルの思惑も働いていることがうかがえ、戦慄を覚えました。

道路がふさがれ、協力会社も自衛隊も現地での協力を危ぶみ、物資も人も不足する。線量の高さから、一刻を争う作業すら思うように行えない……。いったん過酷事故が起これば、現場には人が近づけず、なす術がないという現実を改めて突きつけられますが、現場から遠い本店などの責任者が、それをリアルに感じていたのかどうか。本店で上役が放つ「早くやれ!!」の怒声が虚しく響きます。現場で大量の被爆をしながら、決死の覚悟で作業に当たった人達は、何を思っていたのでしょうか。

touden49_photo1上映後に寄せられた感想には、次のようなものが目立ちました。

    「現場は頑張っていたが、東電内部だけでは対応しきれていない。本店の危機感のなさには、やっぱりな、と思った」
    「事故が起きたときの対応方法も廃炉にする方法も無いに等しい。現時点で原発を使い続けることは、間違っていると改めて感じた」

安全神話が崩壊した今、再稼働を考えるときに、過酷事故が起きることを想定から外すことはできません。この映画は、私たちが原発というエネルギーと向き合っていくときの、たいへん貴重な資料であることは間違いない。世界中の人に見てもらいたいと感じました。(向井)

会員・賛同人からのメッセージ集(3月分)

(会としては 原発「反対」または「賛成」を打ち出してはいません。

賛同人個々人が、それぞれの思いを抱いて運動に参加しています)

新しく会員登録・賛同人登録された方々から メッセージをいただいています。

一部ご紹介させていただきます。

ひとつひとつ、すべてが個人の方々のご意見です。

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私たちの高校では、政治・経済の授業で、日本の政治についてのディベートをしました。

その中でも論点になったのは原発です。

「段階的廃止」の主張が大多数、「再生可能エネルギーは発電量、安定供給に欠けるため、原発再稼働せざるをえない」という主張が少数でした。 私は被災地の方の苦悩を考えると、原発は廃止すべきだと思います。

国民投票によって、日本国民の総意によって多方面からの見解で原発をどうするのか決定してほしいです。

(千葉県・Tさん)

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3月11日を前に新たな決意とともにこのメッセージを記しています。

地球上のすべてのものを脅かす力をもった原子力発電に反対します。

すべての生命が安全で平和な世界のうえでただ伸びやかに自由に生きていける未来を描きます。今ここにいる全ての人とそんな世界を作り上げたいと願います。

『人類の技術進歩のため、経済発展のため、資源の枯渇に対応するため…』

そのような大義名分を捨てて。

『自分の小さな力では何も変えることはできない…』

諦めと言い訳をやめて。

ひとりひとりが真剣に未来と生命の本質と向き合い考え、力を尽くさなければいけない時が来ていると感じます。

この私の小さな力が思いが多くのひとのそれと合わさって大きく素晴らしいものに変わることを信じています。

(埼玉県・Oさん)

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親戚が双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町等にあり避難している。

政府、東電は、ただちに廃炉宣言し、住民を守れ!!

全国の原発再稼働反対!

(神奈川県・Oさん)

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東日本大震災3周年

原発反対!しがらみを越えて!

僕は下手の横好きで、シンガーソングライターのまねごとをしてきましたが

これまで、プロテストソングとか政治、経済、文化、社会といった問題をテーマに 曲はほとんど作ってきませんでした。

なぜなら、コピーライターという仕事に30年近く従事してきましたが、

クリエイティブな仕事とはいっても、所詮は企業妾(めかけ)のような存在であり、

プロテストなんて言える立場ではなかったからです。

しかしながら、時代はだんだん、悪い方向へ向かっている。とりわけ、原発については悲観的です。

で、考えたのは、今は個人としてちゃんと意見を持つべきではないのか、

立場がどうあれ、あかんもんはあかんと発言しなくてはいけないのでは…という思いが日増しに高まってきています。

で、「原発反対!しがらみを越えて」という拙いですが、曲を作りました。

何故、原発反対運動が盛り上がらないのか 自省をこめて作った曲です。

原発反対

しがらみを越えて

1.家族・親戚関係

♪私の旦那は電力会社の社員です

でも、私は原発には反対です

♪私の息子は原発メーカーの社員です

でも、私は原発には反対です

♪私の父は電力会社の下請けで…

寄らば大樹の陰で、長年働いていました

おかげで何不自由なく~育ててもらいました

でも、やっぱり、原発には反対です

2.仕事での利害関係

♪私はゼネコンで働く女性社員です

でも、私は原発には反対です

♪私は復興事業で儲けている○○です

でも、原発には反対です

♪私は小さな居酒屋のおやじです

お客さんは電力会社のみなさんです

常連さんに支えられたお店と…

わかっていますが 正直、原発には反対です

サビ

もう流されたくないよ まとわりつく…しがらみを越えて…

止めたい!原発を~永遠に!

3.マスコミ関係

♪私は原発推進派の新聞社の記者です

でも、本心は原発に反対です

♪私はテレビ局のアナウンサーです

でも、正直、原発には反対です

♪私は広告代理店の社員です

気はすすまないものの…

電力会社の広告を~

長年受け持ち、出世もしました

でも、やっぱり、原発には反対です

4.政治関係

♪私は原発誘致で市会議員になりました

でも、本音は原発に反対でした

♪私は自民党の国会議員です

でも、本心は再稼働に反対です

♪私は学者で立場上、推進派です

ほんとは反対派のほうが正しいと、思ってます

でも恥ずかしながら、研究費を優先し

自分をだましています

サビ

もう流されたくないよ

まとわりつく…しがらみを越えて…

止めたい!原発を~永遠に!

5.組織・団体・利害関係

♪私は電力会社の株主です

でもホントは原発に反対です

♪私は東京オリンピックの支持者です

でも原発に反対です

♪金は天下のまわりもの

電力会社からも降ってきます

会社や組織に縛られている私ですが

やっぱり原発に反対です

6.原発反対の理由

♪安全な原発なんてありえません

人間のやることに完璧はありません

♪科学技術を頼りすぎてはいけません

形あるものはこわれます

♪この世はすべて想定外の世界です

自然に打ち克ちかつなんて…夢のまた夢

♪経済を優先しすぎた私たちが

尻拭いを子供たちに託してる

サビ

もう流されたくないよ

まとわりつく…しがらみを越えて…

止めたい!原発を~永遠に!

(大阪府・Oさん)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ひとつひとつ、すべてが個人の方々のご意見です。

賛同人のみなさま、メッセージをありがとうございます!

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