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佐賀県内で昨年1年間に起きた交通事故を県警が市町別に分析したランキングで、人口1万人当たりの人身事故の発生件数が最も多かったのは江北町で、2年連続のワーストとなった。上位5市町は佐賀市や鳥栖市など前年と同じ顔ぶれで、主要幹線道路の沿線で依然、事故が多発する傾向が強い。

 県内で昨年発生した人身事故は8561件。江北町は発生場所別で131・2件、原因者の居住地別でも116・5件と最多だった。同町は国道34号と207号が交わる交通の要衝で、事故もこの2路線に集中。大半が追突事故で、原因はわき見や漫然運転が目立つ。白石署は「ドライバーにワーストの意識が浸透していない」と分析する。

 また、同町を含む杵島郡3町では、高齢者が原因者の事故が前年から41件増加。高齢ドライバーの安全対策も急務になっている。

 発生場所別では県東部地区が上位を占めているが、3位の鳥栖市の場合、原因者の居住地別では17位となり、市外からの車の往来で事故が発生する道路事情がうかがえる。

 一方で、武雄市や吉野ケ里町など、事故多発地点での地域を挙げた重点的な啓発活動や所轄署による取り締まりが奏功し、発生が減少した地域もあった。

 県警交通企画課は「人身事故発生率の全国ワースト脱却は警察だけではできない。順位を身近にとらえ、安全運転につなげてほしい」としている。

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