用地買収のための予算の内訳を自分の講演会でつぶさにさらしてしまった藤丸敏防衛政務官。防衛省が内密にし、佐賀県の関係者は誰ひとりとして知らなかった情報をあたかも自分の手柄のようにペラペラと喋ったのだから地元の自民党議員は皆、顔を潰されてしまった。防衛省は藤丸が勝手に喋ったことで事実ではないとして知らぬ存ぜぬを貫こうとしたが、一方で藤丸に政務官としての責任をとらせないものだからどんどんおかしな事になっていく。
参院外交防衛委員会で『用地買収の数字はどこから入手したのか?』という質問に対して最初はとぼけて切り抜けようとした藤丸だったが、身内であるはずの議長『ヒゲの佐藤』に突っ込まれて『防衛省の内部資料である』ということをすんなりと認めてしまった。なんと防衛省の『秘密情報』を公認してしまったのだ。もし藤丸という男が一人前の政治家ならば、自分の置かれた状況を即座に判断し、防衛省という組織を守るために辞任という形で事実をうやむやにしたことだろう。
しかし藤丸はサムライではない。自分で腹を切れないのだから防衛省は知らぬ存ぜぬが通用せずますます窮地に追い込まれていく様相だ。このままではオスプレイ配備問題は一歩も進展することなく、米国へ発注済みのオスプレイはお蔵入りを強いられれるのがオチだろう。オスプレイ配備に対して反対の立場の人間にとってみれば『藤丸』はもはや内部情報供給源の貴重な存在なのだ。何もできないままこのまま続けていただくのがいいだろう(笑)
ところで気になるのは国会で質問をした榛葉(しんば)(元防衛副大臣)だ。榛葉は民進党で平和安全法制にも反対してきていながら、オスプレイに関しては地元自民党議員たちと組み佐賀空港配備を目論んでいる姿勢をにおわせた。ヒゲの佐藤と連携して動いているように見えるのも危ない。二人で藤丸の切腹を強要しようと動いている。オスプレイ配備問題に関しては民進党だからという理由で油断するのは非常に危険だ。