陸上自衛隊に導入する垂直離着陸輸送機オスプレイの佐賀空港への配備要請について、古川康知事は22日、県庁で記者会見し「賛否は全く白紙」と述べ、受け入れ可否の判断時期などについては明言を避けた。主なやりとりは次の通り。【松尾雅也、石井尚】
◆説明を正式に受けての賛否は。
知事 今の時点での賛否は全く白紙。これからやり取りは続けていこうと思う。
◆武田良太副防衛相は会見で、概算要求が示される8月末までに理解を得たいとの発言があったが、時期は区切るのか。
知事 8月末までに何らかの判断をするという気持ちについては、私どもはない。今日がスタート。私どもが概算要求に合わせて何かしなくてはならないわけではないと思う。
◆佐賀市や協定を結んでいる漁協などと、どのように協議していくのか。
知事 漁協をはじめ関係者と私どもが話をすることは予定していない。地元に対してどのように入っていくか、まずは国で行われると思う。
◆全国知事会の中で、沖縄県の基地負担軽減について、一緒にやりましょうという話をしていたが、その点についてはどうか。
知事 沖縄の負担軽減については、それぞれの地域がさまざまな条件はあるが、とにかく話を聞いて協力をしていこうというのは知事会で決議しているので、そのことは重く受け止めている。
◆現時点での佐賀空港への移設メリットの考えがあれば。
知事 それもよくわからない。自衛隊がほかの民間機が負担している着陸料をどうお支払いになるかわかりません。
◆佐賀空港は赤字経営だが。
知事 国内の地方管理、国管理の空港はほとんど赤字。その中で、佐賀空港というのは現在、どんどん便数が増え、利用者が増えている。だから気持ちとしては「邪魔にならないでいただきたい」というのがメイン。赤字空港だから自衛隊に入っていただけると、財務問題が強化されるという認識は全くない。
毎日新聞 2014年07月23日